オガクズの行方

建設業でお客様に見えない部分(作業)。
それは「加工」という工程になるのかなと思います。
工事をする時、木材は材木屋さんから仕入れて施工するのですが、そのまま取り付けられる訳ではありません。

取付箇所によって樹種を変えたり、木の向き(目)を変えたり。

鴨居には鴨居の寸法がありますし、敷居の寸法、長押(なげし)の寸法、溝の深さ・幅・・・。 枚挙に暇がありません。

もちろん工務店ごとの共通の寸法もあり

ますし、改修工事の場合は現場に合わせて寸法を決定します。

そしてそれは木材を自社の工場(こうば)で加工していくことになります。

機械で寸法を整えて、超仕上げ(ちょうしあげ・手鉋のような仕上げ)をしたり。

墨付けをしてホゾをほったり、蟻を刻んだり。

近年はプレカット(機械で墨出し・加工を済ませてから現場に搬入される工法)を採用することも多くなりましたが、やはり改修工事やこだわりの箇所は手で機械で工場の中で加工します。

お客様には見えない作業が、工場では日々行われているのです。
今日はそんな加工の中で発生する「オガクズ」のお話です。
特に機械加工で大量のオガクズが発生します。
実は加工機械にはダクトがついていまして。


↑加工機械です。

発生したオガクズの大半はダクトを通って2階にある貯蔵室に貯められます。

↓貯蔵室にあるオガクズの山。下にはダンプの荷台が待ち構えています。

年間2tダンプに10~15台分の大量のオガクズが発生します。
そのオガクズはダンプで搬出します。
1階にダンプを止めて2階から落として積み込みます。

オガクズ積み作業はかなり過酷です。
服の間から進入してはジャリジャリかいくてたまりません。

花粉症や黄砂よりも粒子の大きさは大きいとは思うのですがヒノキ花粉や杉花粉のアレルギーがある人にはオガクズでも反応するのでしょうか?
大変ですが年に数回、どうしてもしなければならない作業です。

このオガクズを過去は処分していました。
1台約5000円の処分費がかかります。
しかも積込み・運搬の経費もかかります。

しかし数年前からは豊岡の牧場さんにもらって頂いています。
お金をかけて処分していただけに大助かり!
牧場さんも牛の寝床にじゃんじゃん使えるので喜んでもらっています。
正にWINWIN!

ずーっと何かに使えないかと思案していましたが良い考えも浮かばず。
この形に落ち着きました。

もしオガクズが必要な方がいらっしゃったらいつでも言ってください!
好きなだけ差し上げます!
2tダンプ満載分を引き取ってもらえるなら旧豊岡市内くらいならお持ちします!

お客様には見えない地味な作業の話でした。