天候に合わせて目隠しシートの脱着を繰り返しながらも酷暑の中作業を進め、鬼瓦を無事に交換することができました。
もちろん鬼瓦交換作業が終わってからの、足場の解体も御所の湯の休湯日を選びます。
直近の休湯日を逃すと次は2週間後。
予定を確定し、天候にもなんとか恵まれ、予定の休湯日に足場を解体することができました。
今回の工事はお寺の鬼瓦の交換でした。
両側の2箇所の鬼瓦。そして取り付けに付随する瓦の交換や修繕。
鬼瓦の交換は私にとって初体験で、鬼瓦がどうやって組まれているか、どのように取り付けられているかを目の当たりにすることができ、とても勉強になりました。
こういった、普段ではあまり受注しない仕事を受注できることは我が社の喜びです。
また、それを安心して発注してくださるお寺さん、檀家さんがいらっしゃることも。
本当に有難いことだと思います。
既存の屋根に、新しい鬼瓦が見事に鎮座しました!
ボルト接合も以前のものは錆びていたので今回はステンレスボルトに変更しました。
これで安心!長い間、大丈夫!
実は下から見上げる鬼瓦と、至近距離で真ん前から見る鬼瓦では印象が大きく違うなぁと思いました。間近でみる威風堂々は本当に大迫力です。
とはいえ、本来は遠くから(下から)見るように作られているんですよね。
下から見上げて、良いバランスになるように大きさが決められているということ。
とても面白いと感じます。
お寺の瓦は一般住宅とは葺き方が違います。使っている材料も少し違います。
のし瓦が高かったり、立派な鬼瓦が乗っていたり。
勾配が急で、丸筋が何列も並んでいたり。
装飾が多い瓦屋根です。
これは見た目を良くする効果がが大きいのはもちろんですが、やはりこの重厚な佇まいが境内の雰囲気を作り、お寺を訪れる人の心を落ち着かせてくれるんじゃないかなと思います。
個人的に仏教が好きだったりするということもあるかもしれませんが。
谷口屋工務店は町内各寺院さんから、お仕事を頂いています。
四所神社、極楽寺、蓮成寺、本住寺。
内川地区やの神社やお寺。
色々な社寺よりお仕事を頂いて施工するのですが、本当に特殊な作業が多い。
手間もかかることが多いのですが、絶対にハウスメーカーにはできない仕事だ!
そういう気持ちで取り掛かっています。
興味深いことも多いし、ひとつひとつが勉強になります。
↑これは懸魚(げぎょ)です。
これは棟木や桁の木口を隠すのですが、火災を嫌って魚の形を模すことが多い装飾です。立派な細工です。
しかし年数が経ってかなり木が痩せてきています。
固定の木栓が1本外れていたのも今回こっそり取り付けておきました。
まだまだ長持ちしてもらわないと!
宗教建築に触れるたび、昔から今の世まで日本人の信仰心の篤さやいかに心の中心にあったのかが伺えます。
なかなか維持するのも大変な時代、そして世の中ではありますが、各地各社寺を大切にしていって欲しいですし、そのお手伝いが少しでもできたら!と思います!!
何かと心に思うところのあった鬼瓦交換工事でした。