焼き杉板のお話

今日は材料のお話です。
谷口屋工務店がよく使う外壁の材料に「焼き杉板」があります。
本当に、焼いた、杉の板です。

この材料は軽くて施工性も良い。
そして割と安価なのに「木」の感じが良く出ます。
張替えもしやすい材料です。

この焼き杉板。
今では木材メーカーで手に入れることができ、色も選べます。
(軽く焼いて、塗装してあります)

↓中本造林の焼き杉板↓

http://www.nakamotozourin.co.jp/lineup2/exterior/01/

しかし以前は、本当に現場で焼いていました。
私も一度だけ焼いたことがあります。
手順はこうです。
1. 2mの長さの3枚の杉板をてっぺんで結んで、足元で稲わらに火をつけます
2. ボワっと一気に表面が焼けます
3. 良きタイミングで水につけて火を消します
4. 乾かしたら、完成
なんと原始的な方法。

この焼き杉板ですが、昔の漁村は全てこの材料で外壁してあった!
と言っても過言ではありません。
「海風の当たる家は焼き杉板!」
ということで竹野も津居山も真っ黒な家ばかりでした。
海風に強く、虫が寄ってこない材料です。
しかし、黒い色はススです。
新築で真っ黒だった家は時間の経過とともに色が薄くなります。
つまり、毎日風に乗せて周囲に真っ黒くろ助を飛ばしていたんですね。

最近では手焼きの杉板は聞きません。
ですが私は今でも大好きな材料です。

最近も旅館の外壁や燈篭に使いました。
もう手で焼くことはないだろうけど、少しやってみたいですね。笑
火事には要注意!です。

余談
冬になり、空気が乾燥しています。
火事に十分ご注意いただきたいと思います。
消火器はお持ちですか?中身に使用期限がありますので必ず交換してくださいね。
城崎の設備屋さん(城崎設備、小原設備)でも承っています。
火災報知機の設置が義務化されています。
台所、寝室、階段の上。
必ず設置なさってください。取り付けが困難な高齢者さん等は仰ってくださったら取り付けに伺いますよ。
灯油の置き場は適正ですか?火が近くにないですか?
その都度ポンプを抜いて蓋をしめていますか?
灯油は揮発もします。ポンプ挿したまま置いておくのは危険です。

消防団員としてつい書きました。
火事は人災!
自分の家は自分で守る!
各家、各旅館・事業所が各々心がけることが肝心要です!