遊具のお話

昨年末に豊岡市の指名入札で落札した工事があります。
それは市内2箇所の市営住宅に設置されている遊具の入替や撤去の工事。

老朽化した遊具を撤去し、新しい遊具を設置します。
建築工事と言えるのか?
非常に微妙です。
ですが受注したのでちゃんと設置します。

現状を確認し、新しい遊具を発注。
遊具メーカーに話を聞くと、設置に伴う条件があります。
「保安距離」の規定です。
スベリ台だったら、○m以内に硬いもの(例えば電灯の柱であるとか)があってはならない、スベリ下りた場所が安全でなくてはならない等。

遊具には「保険」があるのです。
つまり設置するとメーカーと市に責任が発生するということなんですね。
「もしこの遊具で重大な怪我等が起こった場合」
の想定で、なくなった場合は最大5億円支払われるそうです。

だからこそ、設置の基準・ハードルが高い。
もちろん遊具本体も保険の分値段が高くなります。

今回2箇所の市営住宅ですが、入替もありますが、撤去する遊具もあります。
高い設置費使って訴えられるリスクなんて取りたくないですもんね。
そりゃあ豊岡市に限らず全国の自治体が遊具を設置したくない気持ちになると思います。

我々が子どもの頃、平成が始まる前後は城崎小学校には「裏山アスレチック」がありました。毎日昼休みに行っては駆け回ったのを思い出します。
確かに怪我をしたこともありました。
今思えば、骨折くらいしてもおかしくなかったかもしれません。
しかし楽しかった。本当に。

今はもう城崎小学校に裏山アスレチックはありません。
どこか、有料の施設でヘルメットをしないと遊べないんでしょうね。

時代の流れと言ってしまったらそれまでですが。
しかしもう少しおおらかなバランスを取って遊具が設置できないものかと思います。
しかし私も2児の父。
確かにどこかの遊具で娘が亡くなるようなことがあったら・・・
そう想像するとない方が良い気持ちになります。

そうして今の子どもは電子ゲームやYOUTUBEでしか遊ばなくなるんだろうな・・・。

工事を受注して、なんだか考えさせられました。

とはいえ、2箇所の市営住宅にキッチリ遊具設置していきたいと思います!