物干しの取付と棚の増設。

城崎のアイデア園長、といえば言わずと知れた城崎こども園の西垣園長。
「軒先に物干しつけて!」
と連絡を頂きました。

???物干し???

お話を伺って考えます。

用途、頻度、重量。

調べるとちょうど良い製品があります。
「ホスクリーン」という物干しの金具。


こども園の園庭の軒先はケイカル板仕上げ。
S造(鉄骨)の建物なので下地は軽鉄(軽量鉄骨)です。
木造工務店としては得意分野とは言いませんが、これだけのために軽天屋さん(軽量鉄骨下地やボードを張る専門職)を呼ぶのは忍びない。
大工と二人で取付します。
思った通りの場所に下地がいてくれました。

難なく取付完了!

ハンドルをまわせば物干しが降りてきます。
最近は良い製品がありますね。
収納してれば見た目も蛍光灯みたい。笑

玉ねぎを干すそうです。

こども園の軒先に玉ねぎを吊るしている風景。
面白いですね!
子どもが吊り下がって壊さないことだけを祈ります(-人-)

 

 

 


続いては昨年オープンした旧消防署の場所にあるUTSUROIカフェ。
営業していかれる中で棚を増やして欲しいというご要望が。

使い勝手に合わせて増設する。
それも建物の醍醐味だと思います。

マグカップをたくさん乗せる棚は重量に耐えられるように腕付き。


見た目はあまり良くないのですが、使い勝手重視です。
直下にコーヒーメーカーがあるしほぼ見えないはず。

あと二つの棚は、既存の棚と同じ方法。
先に棚受けを壁に取り付けて、棚板をドッキングしていきます。

こんな方法で棚が作りつけられていきます。
ご存知でした?

そしてマグカップ用の棚は滑って落ちないように5mmの立ち上がりを前と側面の三方に付けてあります。

 

ちなみにこれは「家具屋」さんの仕事。
家具、といっても大塚家具や竹田家具ではありません。
弊社では協力業者、「コトブキ木工」さん(豊岡江本)にお願いしています。

正直、家具屋さんの仕事は金額が張ります。
でも大工とは全然方法がちがうのです。
図面・製作・施工の方法。
そして家具の仕上がりはとても美しい!
何と言っても「餅は餅屋」なのです。
大工でも、同じ見た目の物を作れないことはありません。
しかしその道の経験不足、仕上がりにムラがでかねません。

それは例えるなら、「ラーメン」。
美味しいラーメンをお店で食べて600円(税込)だったとしましょう。
家で自分で作れるか?
作れるかもしれませんが、練習しないといけなかったり、無駄な食材があったり。

できたとしても、1杯600円(税込)では無理でしょう。
そんな感じ。

そして、ワンオフ、つまり「その建物専用」です。
同じものは世界にふたつとありません。
それが既製品にはない、職人技の意味と価値です。

建設業では本当に多くの職種の職人さんと仕事をします。
「大工」は弊社では多能工としてちょっとしたことなら土工や足場組、コーキング、システムキッチン組立、左官・・・をしたりします。
しかしやはり専門職は知識も技術も全然違います。
専門職の仕事を見るたびに、感心することばかりです。
もちろん、大工も木工事では専門職として腕を遺憾なく発揮してくれます。

知識・技術。大工は施工職人の王様だと私は思っています。

(木造工務店の贔屓目かな笑)

 

 

新しい製品のお世話になったり。職人の技術に頼ったり。
本当に、建築は面白い。