道具の進化2

建築の道具、工法は本当に日進月歩で進化しています。
先日はレーザーレベルのお話でした。

今回は「あなたの知らないバッテリー工具の世界」です。

建設現場には本当に様々な工具があります。
ノコギリやノミ、金槌。鉋、掛け矢、ハッカー。

そして電動工具です。
機械の力は偉大です。
やはり電動丸ノコは手で切るより速くて楽に作業することができます。
釘を1本づつ叩いて打つよりもインパクトドライバーでビスを止める方が速い。

(エアーコンプレッサでバスンバスン打つのも速いですが、今回はお話しません)

そんな電動工具ですが、もちろん電気が必要です。
以前は工具ごとにコンセントから電源を取る必要がありました。

タコ足配線で作業すると工事用の仮設電気のブレーカーが落ちることもしばしば。
バッテリーで無コードの電動工具というのはインパクトドライバーぐらいでした。

そんな中、日進月歩でバッテリー自体の性能の向上があります。
軽量化、そして大容量化が進みました。

今では丸ノコ

掃除機

ラジオ

みんなバッテリーで動く無コードです。
しかも!
同一メーカーならば同じバッテリーなので流用できるんです!

最近では防災セットまで出ています。

 

しかし工具ってのはカッコいいですね!(そう思いませんか?)

無骨な機能美。

 

 

 

 

ひと昔前までは外での作業で丸ノコを使いたかったら、発電機を軽トラに積んで現場に行きました。発電機のエンジンをかけ、爆音の中で作業するしかありませんでした。

最近ではそんなことがほとんどなくなっています。

 

とはいえ、古い工具にしか出せない味がある作業もあります。

電動にはないニュアンスが必要な作業や現場も実際にはあります。

そういう作業、仕事は大切していかなくてはならないのは当たり前。

しかし全く同じ性能の作業であれば最新技術を使わない手はないと私は思います。

 

ここからは少し余談です。
お寺の修繕工事等で「当時の技術を使って」という風潮があります。
私には違和感があることがたまにあります。
もちろん当時の技術の承継等、必要な部分があることはわかります。

でも、「その建物は当時の最新技術で建てたハズ」だと思うのです。
飛鳥時代に優秀な工具があれば使っただろうし、金具が発達していたら使っただろうし、クレーンがあったら言わずもがな、ではないでしょうか。
何故そう思うのかといえば、当時の日本にはない技術・様式で建立しているのだから、です。
(神社は常若思想の中でわざと古い技術を使っている場合もあると思います。神宮の式年遷宮が代表例です)

実際現代のお寺等の古い建物の修繕も新しい道具、機械を使うことももちろんあります。

私はそれで価値を失うなんて思っていません。

古くからの技術や知識を踏まえた上で最新技術の導入と融合が必要なことだと思います。

 

というわけで最近の電動工具のお話でした。

今度は古い道具のご紹介もしてみたいと思います!