「建物を断熱します!」
どういうことかと言いますと、室温は外気温によって左右されます。
夏の太陽が照り付ければ室温は上昇しますし、冬の凍てつく寒さは室温を下げます。
その影響の受け方を緩和して、室温を人為的に調整するために断熱するのです。
外気温の影響を低減しつつ、エアコンで調整しやすくするんですね。
一般的に屋根裏、外壁、床というように外部に接する部分を断熱して屋内空間を囲います。
木造住宅で最も大切なのは屋根裏でしょうか?
瓦が日差しを浴びると、夕方や夜になっても小屋裏から熱気が流入します。
私の実家は木造3階建て。私の幼少~高校卒業までの部屋は3階。
夏は夜中でも暑かったのを覚えています。
また、冬は屋根に雪が乗っているので寒かった。
近年の住宅は「高気密・高断熱」になっていますのでかなり改善されていますね。
高気密→機密性が高く、スキマ風がない
高断熱→断熱性能が高い
ということです。
高気密になってデメリットとしてシックハウスの問題があります。
このお話はまた別の機会にご紹介しますね。
さて、UTSUROIの現場は木造ではなくRC造(鉄筋コンクリート)。
建物の吸収できる熱が多いので(熱容量が大きいといいます)、初夏の日差しを浴びても涼しい。
なかなか暑くなりません。
しかし真夏など、熱を吸収しきると、今度は放熱がずーっと続くことになります。
寒さも同じです。
真冬に冷え切ってしまうと底冷えもすると思われます。
そこで今回壁も床も断熱していきます。
床組にはフクフォームという根太間に入れていく断熱材。
そして壁にはぎゅっと詰まった発泡のスタイロフォーム。
そして客室間の隔壁内にはグラスウールを充填していきます。
これは断熱の為というよりは「吸音」の為です。
客室間で話し声が聞こえたりしないように入れます。
商品名は「内装パラダイス」(!!)なんて幸せな材料でしょう。笑
同一現場に3種類の断熱材。
用途・施工箇所によって最適な材料を施工します。
こうして建物は断熱されていきます。
外気温が不安定な現代。
快適に過ごすためには断熱が必要なんですね。