2018上半期まとめ

谷口屋工務店のHPを開設して半年が経ちました。
もちろんこれが集客にすぐ結びつくなんて考えはありません。
現場リポートや建設豆知識、裏話を読んでくださる中で「建築ってこんななんだ~」とか少しでも興味を持っていただける方が1人でもいればそれで良い。
そう思っています。
しかし実はちょくちょくリアクションくださる方がいます。
「おもろいのん書いてるやん!」
「中身、真面目か!」
「三日坊主じゃなかったなw」
などなど。

それから協力業者さんも「HP見たよ」と仰る方もいるようです。

実はけっこう、励みになります。

文章を書くのは好きではあるけれど、どういう風に書くのが良いのか半年経っても模索中。

慣れない中、週に1記事を目標にしています。
頭をひねって綴る文章ですが、トップページには最新10記事しか載りません。
ですので自己満足なのは重々承知の助ですが、半年毎に過去記事をまとめてみようかと思います。
今回はそのまとめ記事の1回目です。

 

2018年上半期まとめ
2018 1月
1/13 「始めます!」

始めます!

1/16 「大工の道具」http://taniguchiya.info/2018/01/16/%E5%AF%92%E3%81%84%E6%97%A5%E3%81%8C%E7%B6%9A%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82/

1/19 「2018春の水周り情報」

2018春の水周り情報

1/24 「雪の季節ですね」

雪の季節ですね

1/25 「雪かき」

雪かき

1/29 「年度末が近づきます。」

年度末が近づきます。

1/31 「成長と共に」

成長と共に

2018年 2月
2/10 「UTSUROI TSUCHIYA ANNEX」

「UTSUROI TSUCHIYA ANNEX」

2/23 「作業と作品」

作業と作品

2/27 「大工さんの趣味」

大工さんの趣味

2018年3月
3/13 「工事は仮設工事から」

工事は仮設工事から

3/15 「城崎こども園でお手伝い」

城崎こども園でお手伝い

3/19 「建設現場は動物園?」

建設現場は動物園?

3/21 「母校の修繕!」

母校の修繕!

3/26 「大阪の工務店とジョイントしました!」

大阪の工務店とジョイントしました!

3/29 「解体工事!を行っています!」

解体工事!を行っています!

2018年4月
4/1 「オガクズの行方」

オガクズの行方

4/3 「平成29年度の商工会青年部の支部長を終えました!」

平成29年度の商工会青年部の支部長を終えました!

4/9 「桃島池の木道を整備!」

桃島池の木道を整備!

4/14 「ケミカルアンカーを施工します!」

ケミカルアンカーを施工します!

4/24 「工務店は何でも屋さん!」

工務店は何でも屋さん!

4/30 「協力業者のお話」

協力業者のお話

2018年5月
5/18 「栓(せん)をもむ」

栓(せん)をもむ

5/29 「ポンプはやっぱりスクイズ式!」

ポンプはやっぱりスクイズ式!

2018年6月
6/2 「工場が盛りだくさんに。」

工場が盛りだくさんに。

6/6 「コンクリートが固まりました!」

コンクリートが固まりました!

 

6/6 「奇跡の材料(構造)RC造とは?!」

奇跡の材料(構造)RC造とは?!

 

6/6 「鎮め物を安置しました!」

鎮め物を安置しました!

 

6/18「断熱の話」

断熱の話

6/23 「屋根の上からの景色」

屋根の上からの景色

 

文体、内容に試行錯誤の跡が伺えますね。笑

屋根の上からの景色

仕事柄、屋根に登ることがあります。

2階の屋根なら約5m、3階の屋根ならば約8mの高さです。

たった、この高さでも普段見える景色とは違います。

瓦屋根、トタン屋根、防水された陸屋根。

城崎温泉の屋根の風景が眼下に広がります。

瓦屋根を見るだけでも石州瓦(播州の瓦です)、豊岡瓦(昔は豊岡で瓦が作られていました。セメント瓦です)、色カタチ。

面白いなぁ。

時代毎に流行りやコスト、色んなことが考えられて色んな屋根が葺(ふ)かれています。

何が正解とかではありません。

時代が、世相が建物を紡ぎます。

今の時代にできること、必要なこと。

古来の技術を用いるのが良いのか、最新技術を用いるのが良いのか。

屋根の上から見る風景で改めて思いました!

断熱の話

 

「建物を断熱します!」
どういうことかと言いますと、室温は外気温によって左右されます。
夏の太陽が照り付ければ室温は上昇しますし、冬の凍てつく寒さは室温を下げます。
その影響の受け方を緩和して、室温を人為的に調整するために断熱するのです。

外気温の影響を低減しつつ、エアコンで調整しやすくするんですね。
一般的に屋根裏、外壁、床というように外部に接する部分を断熱して屋内空間を囲います。

木造住宅で最も大切なのは屋根裏でしょうか?
瓦が日差しを浴びると、夕方や夜になっても小屋裏から熱気が流入します。
私の実家は木造3階建て。私の幼少~高校卒業までの部屋は3階。
夏は夜中でも暑かったのを覚えています。
また、冬は屋根に雪が乗っているので寒かった。

近年の住宅は「高気密・高断熱」になっていますのでかなり改善されていますね。

高気密→機密性が高く、スキマ風がない

高断熱→断熱性能が高い

ということです。

高気密になってデメリットとしてシックハウスの問題があります。

このお話はまた別の機会にご紹介しますね。

 

 

さて、UTSUROIの現場は木造ではなくRC造(鉄筋コンクリート)。
建物の吸収できる熱が多いので(熱容量が大きいといいます)、初夏の日差しを浴びても涼しい。
なかなか暑くなりません。
しかし真夏など、熱を吸収しきると、今度は放熱がずーっと続くことになります。
寒さも同じです。
真冬に冷え切ってしまうと底冷えもすると思われます。

そこで今回壁も床も断熱していきます。
床組にはフクフォームという根太間に入れていく断熱材。


そして壁にはぎゅっと詰まった発泡のスタイロフォーム。

そして客室間の隔壁内にはグラスウールを充填していきます。
これは断熱の為というよりは「吸音」の為です。
客室間で話し声が聞こえたりしないように入れます。
商品名は「内装パラダイス」(!!)なんて幸せな材料でしょう。笑

同一現場に3種類の断熱材。
用途・施工箇所によって最適な材料を施工します。

こうして建物は断熱されていきます。

外気温が不安定な現代。

快適に過ごすためには断熱が必要なんですね。

鎮め物を安置しました!

さてUTSUROI現場ではいよいよ大工仕事が始まりました!
壁の下地を組んだり、床組をしています。
やはり大工仕事は見ていても楽しい!
現場にもたくさんの木材が搬入されます。

さてそんな中、「工事安全祈願祭」で絹巻神社さんよりお預かりした「静め物」を安置しました。
木造の新築等では基礎コンクリートの中に埋めてしまうことが多い鎮め物。
今回は現場のほぼ中央の床下、床組するので乾式で安置することにしました。
ギャラリーの壁際で人が真上を歩かない場所を選んで木枠を設置。


つちや旅館の社長に安置して頂きました。
棟飾りはまた後ほど安置しようと思います!

奇跡の材料(構造)RC造とは?!

鉄筋コンクリートの構造を「RC造」といいます。
RCとは、Reinforced-Concreteの略で「補強されたコンクリート」という意味です。
コンクリートは圧縮される力に対抗する力は強いのですが、曲げと呼ばれる横からの力には比較的弱い。
それを鉄筋で補強しています。

大学時代に学んでいて感動したのは、コンクリートと鉄筋の膨張率がほぼ同じだということ!
外気温等の要因に曝されても、コンクリートと鉄筋が一体となって伸び縮みするんです。
膨張率が違うと、コンクリートと補強金属が別の動きをして内部から破裂してしまうんですよね。

これぞ鉄筋コンクリート(RC)が「奇跡の材料」と呼ばれる所以です!

鉄骨ももちろんコンクリートと膨張率がほぼ同じ。
なので現代では世界各地で高層建築にはSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)が採用されているのです。

SRCは「Steel Reinforced Concrete 」の略でスーパーRC構造ではないみたいです。笑

 

今回の旧消防署の解体ではコンクリートが堅くて手間取りました。

消防署という建物だから強度高く作られているのか?

新築時に突貫工事もしくは冬季だったから高強度コンクリートを打設したのか?

 

城崎の先輩に聞いたのは「川砂だからもあると思うで」

当時は円山川の川砂をコンクリートの細骨材として使用していたそうです。

今は海砂。

もちろん洗って塩分を落としてから使用されていますが淡水砂の方が強度が出るということでした。

 

セメント+水=セメントペースト

セメント+水+砂(細骨材)=モルタル

セメント+水+砂+砂利(骨材)=コンクリート

です。

セメントは砂と砂利をひっつける接着剤なんです。

世の中にありふれているけど、実はあまり知られていないコンクリートのお話でした!

コンクリートが固まりました!

UTSUROIの現場リポートです。

コンクリートを流し込むと固まります。

当たり前の話です。

固まり方ですが、木工用ボンドのように水分が抜けて(乾燥して)固まるのではありません。

コンクリートの中のセメントが水と反応して固まります。

強度の発現は徐々に強くなっていき、四年で強度マックス!それから50年かけて少しづつ強度が弱くなっていくと言われています。

コンクリートの話はまた詳しくするとして、現場の型枠の脱型(だっけい)を行いました。

横側の型枠は5ニュートンの強度が出たら外せます。今の気候だと一日で発現すると思いますが、打設時に採取した試験体を破壊検査で強度を確認してから型枠を外します。

概ね綺麗に打てていて一安心。

そしてこういう耐震補強の場合は受け口を作ってコンクリートを流し込むので上の部分までコンクリートが打てません。

ですので無収縮モルタルを充填していきます。

練って、でっかい水鉄砲のような器具で埋めていく作業。

左官屋さんの登場です!

この現場は左官作業がとてもたくさん。

谷口屋工務店と古くから付き合いがあり、城崎のほとんどの建物の左官を行なってきた今西左官店さんにお願いしています。

これからは内装の工事です!

引き続き頑張ります!

工場が盛りだくさんに。

ありがたいことに忙しくしています。

現場にもそうですが、工場にも沢山の材料の木材が入ってきます。

これを機械や手作業で加工して各現場に運んで施工します。

やはり工場は木材でひしめきあっているのを見るのが嬉しい。

お施主さんにご迷惑をかけないように頑張ります!

↑これは神さん棚です。